環境計量士試験

計量士試験の過去問を解く、主に濃度関係

令和元年12月実施(第70回)環化 問10

※怒られるといけないので問題文は載せません。

令和元年12月実施(第70回)環化 問10
濃度を示す量についての関係式で正しいもの選択肢から選ぶ問題。

正解)
 溶質の質量濃度=溶質の物質量濃度×溶質のモル質量

解説)
1)
 溶質の質量分率=溶質の質量濃度×溶液の密度 (誤)
           ↓
 溶質の質量分率=溶質の質量濃度÷溶液の密度 (正)

単位を考える。
\rm{kg/kg = kg/m^3 × kg/m^3 } はおかしいので誤り。
別の方法
溶質の質量分率0.20で溶液の密度\rm{1100kg/m^3 } の溶液を考えてみる。
この溶液\rm{1m^3 } の質量は1100kg。
溶質の質量は質量分率から\rm{1100×0.20=220kg }
よって、質量濃度は\rm{220kg/m^3 }
\rm{0.20 = 220 × 1100 } は成立しないの誤り。

2) 
 溶液の物質量濃度=溶質の物質量÷溶液の質量 (誤)
           ↓
 溶液の物質量濃度=溶質の物質量÷溶液の体積 (正)
 
単位を考える。
\rm{mol/m^3 = mol ÷ kg } おかしいので誤り。

3)
 溶質の質量濃度=溶質の物質量濃度×溶質のモル質量 (正)

単位を考える。
\rm{kg/m^3 = mol/m^3 × kg/mol } 成り立つ。
モル質量に物質量をかければ質量になるので意味合い的にも正しい。

4) 
 溶質の物質量分率=溶質の物質量÷溶媒の物質量 (誤)
           ↓
 溶質の物質量分率=溶質の物質量÷(溶質の物質量+溶媒の物質量)(正)

単位だけで見ると
\rm{mol/mol = mol ÷ mol }  おかしくないが、意味を考えると おかしい。
溶液全体の物質量に対しての溶質の物質量が物質量分率なので溶媒で割っているのは誤り。
 
5)
 溶質の物質量分率=溶質の体積分率 (誤)

溶液の問題なので成り立たない、混合気体の問題であれば成立する余地はある。